訪問診療とは、患者様が病院に通うのではなく、医師が患者様の自宅に訪問をして診療を行うことです。

同じ診療スタイルとして往診がありますが、訪問診療とは明確に区別されています。

簡単に言うとその違いは計画性があるかないかです。

月1-2回計画的に訪問をして診療を行うのが訪問診療。

そのような計画性がないものが往診ということになります。算定上も区別されますが、それはまた別の記事で説明いたします。

訪問診療はどんな患者様でも利用できるわけではありません。心身や認知機能の低下によりお一人での通院が難しい方が対象になります。

入院をして歩行が困難になった患者様がリハビリをして通院できるようになると訪問診療をやめて通院を再開するケースもあります。

また訪問診療は必然的に24時間対応をしなければいけないと思われている先生方もいらっしゃいますが、必ずしもそうではありません。ただ、訪問診療が必要な患者様は24時間対応が必要な場合が多く、訪問診療を行なっている診療所のほとんどが在宅療養診療所や在宅医学総合管理料の届出をしているので、実質的に訪問診療=24時間対応ということは言えるかもしれません。

在宅療養診療所や在宅医学総合管理料についても別の記事で説明させていただきます。

この記事では、訪問診療とは、ただ単に患者様の所に伺って診療をするということではなく、定期的に患者様の生活の場におもむいて診察をすることにより、微妙な変化を早期に発見し治療にあたること、医学的な治療だけでなく生活全体の相談にのり患者様の地域生活を支えるという目的があることが伝わればと思います。